新年のご挨拶
あけましておめでとうございます。
旧年は、いわゆるリーマンショックに始まった不況に円高が加わり、非常に厳しい環境の一年となりました。
一方では、厳しい経営環境の中にも、明るい兆しも見えております。このような機会を確実に掴み、成長戦略を実行に移すことで、新年は、「明日は今日よりもきっと良くなる。」そのような希望を持って働ける一年にしたいと思っております。
明るい兆しの第一は、業界全体の動向を見ますと、生産数量が前年に比べて約10%増で推移している市場環境です。弊社でも、台湾・中国エリアでの売上高が過去最高となりました。これは、Windows7の発売によるパソコンやその周辺機器向けの需要が伸びていることが要因で、当社の製品がそのニーズにマッチしたからだと思います。
最終製品の低価格化により、コストダウンが厳しく問われる分野ではありますが、海外への生産移管や外部のパートナー会社との連携の強化などの施策により、対処していく所存です。
第二に、今まで進めてきた構造改革が完了しつつあることです。海外工場への生産移管を前提としたタイ、中国の両工場の増設に続き、今年3月の福島県の2工場の統廃合も予定通りに完了するめどが立ちました。
今年は、構造改革による恩恵を享受する段階となり、成長戦略に注力することができます。
第三に、当社の成長戦略についてですが、水晶を極めることで水晶デバイスの可能性を引き出すという大きな方針にもとづいた産業機器向けレベルの高性能を民生向けの小型・低パワーで実現した新しい水晶デバイスが芽吹いてきたことです。
例えば、携帯電話の基地局には産業向けの恒温槽付水晶発振器(OCXO)が基準信号として使われておりますが、携帯電話やカーナビゲーションなど民生機器に使われている温度補償水晶発振器(TCXO)の精度を、「QMEMS」技術を用いることでこのOCXOレベルにまで高めることができました。これにより、OCXOに比べてサイズは約100分の1、消費電流は約40分の1となる水晶発振器を基地局に使用することができ、家庭用小型携帯基地局(フェムトセル基地局)などの普及に貢献できる製品となりました。
また、昨年10月に開催された展示会“CEATEC Japan 2009”でも展示させていただきましたが、OCXOよりもさらに精度の高い発振器である原子発振器についても、サイズ、消費電流ともに従来品の約100分の1にまでに小型化・低パワー化した超小型原子発振器の開発めどが立ちました。近い将来、300年に1秒しか狂わない原子発振器の超高精度クロックを使用した新しいコンセプトのさまざまな商品が、より多くの人たちに利用いただける世の中が来ると思いますし期待しています。
このように、現在では産業用に使われている高性能な製品を身近なものとし、私たちのくらしをもっと便利で豊かにすることに、水晶デバイスの開発を通して提案し貢献していきたい、それにより、弊社も成長を遂げたいと考えております。
我々のこれら成長戦略は、お客様あって初めて達成しうるものです。2009年では、お客様の獲得、ファンづくりに励んだ結果、我々のコンセプトをご理解いただき、多くのビジネスを獲得できました。2010年は更に新たな分野にもビジネスを飛躍させ、お客様の夢の実現にご協力し、エプソングループの長期ビジョン「SE15」に向け突き進んでいきたいと思います。
昨年11月に京都の勧修寺を訪れる機会がありました。勧修寺には「希望に起き、愉快に働き、感謝に眠る」という教えがあります。会社やそこで働く社員が成長してこそ、希望を持って愉しく働くことができるのだと思います。
これらの明るい兆しを大きく育て、弊社と弊社の社員が大きく成長できるような新しい年となるよう、尽力してまいります。
エプソントヨコム株式会社
代表取締役社長





