新年のご挨拶
旧年中は誠にお世話になり、ありがとうございました。 激動の中にあってもお蔭様で新年を迎えられましたことに感謝申し上げます。
2011年を振り返って見ますと、3.11の東日本大震災に起因する福島第一原発の事故により、弊社福島事業所の閉鎖を余儀なくされ、お客様はじめ皆様には大変なご心配とご迷惑をお掛けいたしました。その後のギリシャ危機に端を発した欧州経済、世界経済の低迷、タイの洪水の製造業への影響など激動に次ぐ激動の年であり、お客様や代理店様をはじめ多くの皆様に支えていただいた一年でありました。あらためて御礼申し上げます。
東日本大震災に際しましては、BCP※の前提をどこに置くかを考えさせられることとなりました。24時間を越える長時間停電、電力使用量の大幅制限は想定を超え、クリーンルームを必須とする産業においては致命的な影響となりました。また、原発事故による立ち入り禁止の長期化は全く想定外のことでありました。 これらの反省を基とし、お客様にご迷惑をお掛けしないことを最優先にBCPの見直しに取り組み対応を図っております。引き続きご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
一方、ギリシャ財政危機はスペインにも飛び火しており予断は許されません。アメリカにおいても財政危機が表面化しており、これらの影響を受ける形で新興国経済もその高い成長度が鈍化しています。これらに影響を受けた円相場が高値安定となっていることも懸念材料ですが、これらは今年度も含め、円の独歩高が暫く継続するとの見通しです。
このような経済状況下においても競争力のある事業体を実現すべく、昨年7月には水晶事業の事業主体をエプソントヨコムからセイコーエプソンのマイクロデバイス事業へ統合し、生産性の向上と商品力の強化を含めた事業体質の強化を推進してまいりました。また、従前より海外生産を進めておりますが、これらの世界経済の状況に鑑み、東南アジア地域への生産移管を更に加速してまいります。
さて、今年2012年は昨年からの厳しい経済状況が継続するものと考えられますが、スマートフォン、タブレットPC、スマートグリッド、電気自動車、クラウドコンピューティング等が確実に浸透していくと想定できます。また新興国の経済成長も鈍化するとはいえ、市場の拡大基調には変わりはありません。また、先進国を含めては、特に環境、健康関連市場の継続的な成長が期待できると考えています。
私どもセイコーエプソングループはこれらの環境変化を想定し、2015年において“お客様にとってなくてはならない会社”を目指して中期ビジョン「SE15」を推進しておりますが、2012年度よりその後期フェーズに入ります。2010年度に続き大きな環境変化に見舞われた2011年度は事業体質の強化を主眼に取り組んでまいりましたが、今年はこれらの活動の成果をしっかりと軌道に乗せ、皆様のご期待にお応え出来るよう進めてまいります。
具体的には、水晶事業におけるタイミングデバイスでは生産革新を更に進め、引き続き弊社が得意とする小型高精度振動子・発振器において商品と生産量の拡充、およびセンサデバイス分野では高性能水晶ジャイロセンサの小型化・多軸化、高分解能水晶圧力センサの市場投入を進めてまいります。
また半導体事業では既に世界中でご愛顧いただいている電子ペーパー用表示コントローラの技術を活かし、大型から中小型パネルの全てにおいて、電子ペーパーの特徴である低消費電力を実現し、お客様の商品設計のスピード向上に貢献でき、より使い易いコントローラ商品の充実、および省電力・低ノイズ技術を極め、世界中のお客様にお喜びいただける商品の提供に注力してまいります。
そして更にこれらの技術を極め、新たな商品の創出や生産革新、物流改革などを推進し、お客様に価値を感じていただける会社を目指してまいります。
本年もご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
以上
※BCP:Business continuity planning(事業継続計画)
エプソントヨコム株式会社
代表取締役社長








